小学生たちの教育ツアー支援【7月に2回実施】

2023-08-13

 

7月には2つの小学生のワイルドライフ・クラブのツァボ・イースト国立公園への教育ツアーを実施しました。どちらの参加者にも、ビリカニ女性たちの作製したマスクが供与されました。コロナ期のように強制ではないものの、インフルエンザの流行がまだ収まっていないので、なるべく着用するように促しました。

 

ビリカニ・ワイルドライフ・クラブの教育ツアーの日は、晴れていましたが、やや涼しく皆セーターを着て参加しました。

 

参加者(35名)のうち、13名は2回以上参加したことがあります。ただコロナ期の参加でしたので、双眼鏡の使用については、初参加者と同じ指導を受けました。6個の双眼鏡をシェアしながらの観察です。

 

最初に観察できたのはゾウ、そしてインパラの群れでした。シマウマ、ハーテビースト、キリンなど、過去に参加したことがある参加者には、おなじみの動物たちを観察しました。初参加の子供たちは、どの動物にも興奮気味で、使い方を教わったばかりの双眼鏡を使いながら観察をしました。

 

このワイルドライフ・クラブでは、ライオンとチーターを観察できました。ライオンは頻繁に現れて、合計12頭を観察することができました。チーターは全員にとって初めての観察の体験となり、どちらも貴重な体験となりました。帰宅して家族に話したらとても盛り上がった、と、教育ツアーの後の課題の作文に記している子どもたちもいました。

 

 

今ひとつのムルンディニ・ワイルドライフ・クラブの教育ツアーの日は、朝から曇天ではっきりしない天気でした。

 

昨年から支援を始めたムルンディニ・ワイルドライフ・クラブからは30名が参加しました。昨年参加した4名を除き、昨年参加できなかった子供たちが初めて参加しました。

 

初参加の子供たちは、ゾウが近くまでやってくると、皆一様にゾウを怖がり、中には目をつむったまま下を向いて、ゾウを観ることができない子どももいました。が、ガイドや昨年参加した「先輩」たちのことばに勇気づけられて、目を開けて見ることができようになりました。

 

それどころか、何度観察しても、村に出没するゾウのように、襲ってくることはなく、とても穏やかに生活しているのだ!と体験学習できて、徐々に恐怖心が薄れていき、ゾウを大切にしなければいけない、という思いが湧いてきた!と感想を語っていました。

 

ゾウが本来の生活している姿や多くの野生動物の穏やかな生活を長時間に及びフィールド観察し続けているうちに、昨年も同行した顧問の先生は子供たちに「みんなが村で出逢ったり、知っているゾウは本来のゾウじゃないってわかりますよね」と話しかけるようになりました。

今回の教育ツアーで、本事業年度(2022年11月~2023年10月)のサラマンドフの会が支援する小学生への教育ツアーは、無事終了しました。

今月下旬には、4つのワイルドライフ・クラブより、課題となった作文が優れている子供たちを選抜して、昨年より復活したスピーチ・コンテストで発表をします。聴講者と参加者たちが、フィールド体験を振り返って切磋琢磨し合い、ツァボ地域の野生動物の保護への思いと意識を高めています。

スピーチ・コンテストの内容は後日改めて報告します。

また来月には、ワイルドライフ・クラブの卒業生たちの成人たちへの再教育ツアーが、昨年までと同様に予定されています。

マイペースのポレポレの報告ですが、活動の報告を続けていきます!